寒いお風呂にはもう入らない!断熱リフォームでポカポカお風呂へ
冬の寒い日に入るお風呂は格別なものです。冷えた体を隅々まで温めてくれるお風呂、でも浴室が寒かったら、お風呂に入ること自体が億劫になってしまいますよね。特にご高齢の方は、お風呂と脱衣室との温度差によるヒートショックの影響も気になるところです。お風呂の寒さはリフォームすることで解決できます。浴室内の寒さは断熱材の施行が不十分であることが原因の一つです。お風呂の断熱リフォームを知って、室内も浴槽も温かいお風呂をゆっくり楽しみませんか?
寒いお風呂のリフォーム、メリットと方法
冬にお風呂に入ろうとしたら凍えるような寒さだった、そんな経験はありませんか?浴室の断熱が不十分だと、屋外の冷気が床、壁、窓などから伝わって冬場は過酷な寒さになります。凍えるような脱衣所で震えながら服を脱ぎ、浴室のタイルの冷たさに身をすくませた経験は古いお風呂を使用したことがある方なら分かるかもしれません。しかし、寒いお風呂は、高齢者、高血圧の人、飲酒後の入浴の際にはとても危険です。部屋の中は温かいのに、脱衣所や浴室が寒いと温度差の影響によって、身体に悪影響を及ぼしヒートショックの原因にもなって命の危険にさらされてしまいます。ヒートショックとは、急激な温暖差によって、血圧が急に上昇または下降することで脳梗塞、心筋梗塞、脳貧血などを誘発してしまうことを指します。お風呂を寒くないようにリフォームすることは命を守ること、と言っても過言ではありません。また、浴室の寒さはそれほど気にならない、という家も浴室を設置してから20年を目安にリフォームを考えるとよいでしょう。一般的に、この20年を過ぎると建物や設備の劣化が加速すると言われています。浴室にひび割れやサビがある、カビの付着がひどい、排水の流れが悪い、脱衣所の床がたわんできた、このような症状が見られたらリフォームを考えることが大切です。この時期は設備機器等の故障も多くなります、リフォームが難しい場合は一度業者に点検を依頼してみるのもよいでしょう。また、古い浴室は、段差や床が滑りやすい、浴槽のまたぎが高い、水栓が使いづらい等の断熱性以外の安全面での脆弱性もあります。近年、お風呂の利便性や性能は飛躍的に進歩しています。最新タイプの浴室にリフォームすることで、断熱性だけでなく安全面、利便性も向上できるのです。それでは、お風呂のリフォームにはどのような方法があるのでしょうか。浴室は、主にユニットバスと在来工法の浴室の二種類に分類されています。浴室のリフォームは、水気の多い場所ということで他の部屋より劣化が早いとされているので、部分リフォームではなく壁、床、天井、浴槽、配管等を丸ごと変える工事が一般的となります。リフォームにあたっては、ほとんどの家庭がユニットバスを選ぶと言われています。在来工法からユニットバスに変更したり、ユニットバスからユニットバスに変更したりすることでお風呂場を丸ごとリフォームし、快適な浴室を短い工期でリーズナブルに手に入れることができるからです。一方、在来工法でのリフォームは、自分好みにオーダーメイドでリフォームすることができるので特殊な形状の浴室や、こだわりのある浴室のリフォームに向いています。在来工法のリフォームはユニットバスよりは工期が長く、費用がかかることが多いですが自分のこだわりの浴室を作りたい、という方にはおすすめの工法です。
寒いお風呂はユニットバスで丸ごとリフォームがおすすめ
最新式のユニットバスは、断熱性、保温性、節水性を兼ね備えた省エネ効果が高く、手入れもラクにできるということで人気があります。冷たさを軽減したタイルなどの断熱性能の高いユニットバスもあり、どれも導入する際はそれなりのコストは掛かりますが、その後の様々な光熱費や維持費等を考慮するとリフォームをしないで古いお風呂を使用しているよりもお得かもしれません。予算の問題で、部分リフォームを考えている方もいるかもしれませんが、浴室は劣化が早いので今は良くても数年後に全体を直す必要に迫られる可能性があります。できることならお風呂のリフォームは丸ごとしてしまう方が後々面倒がないとも言えます。寒さ対策なら浴室暖房機を付ければ解決じゃないか、という意見もありますが、浴室全体の断熱性が低ければ結局電気代などが増え非効率です。リーズナブルにお風呂のリフォームを考えたのなら、ユニットバスで丸ごとリフォームが効率的だと言えます。ユニットバスの寒さが気になるというケースでよく挙げられるのが、断熱材が適切に施行されていないというケースです。戸建ての建築計画の段階で断熱施工する範囲を決める際に、ユニットバスの部分が除外されてしまっていると、ユニットバスの寒気が隣室にも伝わり寒い浴室や脱衣所になってしまいます。一方、ユニットバスまでの外壁で断熱施工が切られてしまうと、壁の間から隙間風が入りやすくなり、これも寒さの原因となるのです。このようなことを解決するために、リフォームの際は、可能な限りユニットバスの外周を断熱材で囲うように計画します。ユニットバスの側面である壁だけではなく、上下の部分についても同様です。ユニットバスを設置する外壁一体に断熱材を入れ、浴室周りは基礎断熱というリフォームをすることで冷気の入り込みを防ぎ、浴室内も暖かくする工法を用います。基礎断熱とは、ユニットバスの下にある、建物の基礎となる部分に断熱材を施行することで床下から囲い、ユニットバスを寒い外気から守る方法です。これら断熱材の施行は、ユニットバスの交換の際しかできないので、このケースの施行をする際はユニットバス全体のリフォームが必要だと言われています。また、壁や床下に充分な断熱材を入れていても、窓の対策を忘れていては元も子もありません。窓からの冷気対策として効果的なのは、既存の窓にプラスした室内側への内窓の設置です。内窓の設置により、サッシ間が空気の層となり断熱効果があるからです。内窓の設置のほかに、サッシのガラスを複層ガラスにすることも断熱効果があります。アルミの窓は熱を伝えやすいので樹脂製にするのがおすすめです。また、現在では、ユニットバス自体にも断熱性を重視して床面を断熱構造、壁面を断熱パネルを使用した商品も多数あります。保温機能のある浴槽や冷たさを感じにくい床などお風呂の断熱の方法は多種多様な物があります。お風呂のリフォームの基本は浴室内の断熱効果を考慮し、断熱材を使用して壁、天井、床、浴槽の全てを断熱材で覆うこと、これで浴室内の暖かい空気が逃げずに快適に過ごすことができるのです。
お風呂の断熱リフォーム、気になるコストは?
快適で温かいお風呂のリフォームの方法について知ったところで、気になるのが浴室リフォームのコスト。浴室のリフォームはおおよそいくらかかるのでしょうか。ユニットバスのリフォーム費用は、一般的に機器代金と工事費からなります。ユニットバスの代金は50万円~100万円、工事費は20万円から40万円程度と言われています。もちろん、これは標準的なグレードのユニットバスの設置の目安で、設備が高性能になったり浴室の広さ等で値段は変わってきます。浴室が在来工法の場合は、解体費用がかさむこともあるのでよく確認をして下さい。リフォーム費用を少しでも安く押さえたい、それは当然のことです。そこでチェックしておきたいのがリフォームに対する補助金制度と減税制度です。地方自治体によって補助金制度は違いがあるのでご自身の自治体の制度を確認しておくことが大切です。また、リフォーム会社でも教えてくれたりパンフレットをくれたりする場合があるので積極的に質問をし、活用しましょう。確定申告で申告すると減税制度を活用できる場合もあります。工事費の一部が戻ってくるのでこれも合わせて確認しておきましょう。また、予算や日程等でリフォームはまだできないけれど寒さを解消したい、という場合は、脱衣所にファンヒーターを置き浴槽に向けて暖めておくという方法が効果的です。窓にブラインドを設置し、冷気の侵入を防ぐとさらによいでしょう。お風呂は、自分や大切な家族がリラックスできる空間です。寒さで命の危険にさらされるなんてことがないように、お風呂のリフォームで、一年中快適に入浴できる環境を整えてはいかがでしょうか。
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