長年住んでいる自宅の老朽化に伴って修繕などの工事を行なう場合の選択肢として挙げられるのがリフォームとリノベーションになります。一見すると同じように思えるこれら2つの施行は、実際に掛かる費用や作業内容に違いがあるのでしっかりと理解しておくことが大切です。そこで今回は、リフォームとリノベーションの特徴や費用について解説していきます。

リフォームとリノベーションのそれぞれの定義

住宅を所有している人の多くが一度は耳にしたことがあるであろう物の一つにリフォームやリノベーションがあります。言葉としては聞きなれていても実際の内容について詳しく知らない人も多く、同じ物と考えている人も少なくありません。実際に建設に関わる法律にはこれらを明確に分類する定義は存在せず、それぞれの会社が独自の解釈で使っているというのが実情です。しかし、リフォームが古くなった物の修復、リノベーションは新しく作りかえる作業と内容が全く異なるため、自分の目的にあった選択をすることが大切になります。

リフォームを選択する上でのメリットと費用の相場

リフォームを選択することで得られる大きなメリットの一つがコストの削減です。前述したように、リフォームは長年住み続けたことで老朽化した設備を修復することを目的としています。そのため、必要な場所だけで済むのはもちろん、見た目を良くするだけの簡単な作業もできるので、最小限の費用で抑えることができるのが特徴です。そのほかにも、作業自体が限定的となるので短期間の作業で終わる上に工事を行っている間もそのまま住み続けることもできます。気になる費用ですが、使用する素材や規模によって若干の違いはありますが、1～2ヶ所程度であれば数十万円から数百万円程度で行うことが可能です。

リノベーションの利点と費用の目安

リフォームが設備の修復を目的としているのに対してリノベーションは新たな設計を目的としています。そのため、自宅の内装から水周りの位置に至るまで、自分の希望する家を作ることができるのが大きなメリットです。年齢を重ねたことによるバリアフリーの設置やそれまで不便に感じていた生活動線の見直しなども自由に行えます。そのほかのリノベーションならではのメリットが資産価値の向上です。住宅は消耗品なのでどんなに大切に住んでいても、築年数の経過と共に資産価値が下がってしまうのは否めません。リノベーションをして新しくすることで資産価値が下落し難くなります。

リノベーションに必要な費用は物件によって異なりますが、マンションタイプの場合は1畳辺り数十万円程度が相場です。戸建住宅の場合は同じ広さでも費用は高くなります。リフォームと同様に使用する素材の選び方でも費用が変わってくるのでこの点を考慮することが大切です。